問題を解決するときに使うテクニック

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公開:2018年11月24日  修正:2018年12月25日

目次

1 はじめに

 問題解決は、解決に至る手段がすぐにはでてこないときに、あれこれ手を尽くし正しい手段を発見して解決に至ることをいう。その解決の仕方は、人それぞれまた、事象によりそれぞれあると思うが、何か一つでも身につけておくと良い。そして、それを基本として事象に応じた特性を加味していけば色々なバリエーションにも対応できると思う。

 ここでは、問題を解決するための1つのテクニックについて記す。

2 問題解決の流れ

 問題解決とは、「現状」を理解し、「問題点」を見極め、「対策」を考えそれを「実行」し解決していくことである。

3 問題解決の一例(その1)

  • 「会社のトラックが事故を起こしてしまった。」

(1)現状

 事故っただけではどういう状況で事故が起こったのか理解できないので、「How」を問いかける。どういう状況で事故が起きたのだろうか?すると

  • 「〇月〇日国道〇号線の見通しの悪い△交差点を会社のトラックが走行中、横断歩道を左から右方向に渡ろうとする歩行者に気づくのが遅れてはねてしまい全治30日の重傷を負わせたものである。

(2)問題点

 問題点とは現状とあるべき姿のギャップである。では、あるべき姿(ここでは道路交通法上)は

  • 前方を横断しようとする歩行者等がいないことが明らかでない場合は停止線の直前で停止することができるような速度で進行しなければならなかった。

のである。ここで問題点は、「Why」を問いかける。すると

  • 前方不注意停止線の手前で減速が不十分で事故が起こった

となる。

(3)対策

 対策としては、例えば

  • ドライバーに対して車両の安全運行に関する教育をする。

ということになる。

4 問題解決の一例(その2)

 前項の例で、実はこのドライバーは3年前から睡眠時無呼吸症候群と診断され病院に通っていたという事実や、1年前にも軽い接触事故を起こしていたことが判明した。

(1)経緯

この場合、「現状」だけでは言い足りないので「経緯」を追加する。

  • ドライバーは3年前から睡眠時無呼吸症候群と診断され病院に通っていた
  • 1年前にも軽い接触事故を起こしていた

(2)あるべき姿に追加

 こうなってくるとドライバーの居眠り運転が疑われ、会社のドライバーの管理はどうなっているんだという話になってくる。そこで、あるべき姿に

  • 会社としてドライバーの健康状態や運行経路をしっかり把握する

等が追加になる。

(3)問題点に追加

 問題点として

  • 会社として運行前にドライバーの健康状態の把握危険箇所等の注意が不十分であった。

 等となる。

(4)対策に追加

 対策は、会社としての再発防止策について追加する。

  • 会社として運行責任者がドライバーの既往歴等をもとに健康状態を把握するとともに経路上の危険箇所等について注意喚起を行う。また、交代要員を常に確保する

 等となる。

5 問題解決の一例(その3)

 今回の事故は死亡事故には至らなかったが複数の重傷者をだした場合は社会的「影響」も考えていかなければならない。

  • メデイアでの報道
  • 複数の重傷者を出したことに対する謝罪会見

 謝罪会見は、会社の代表者がことの重大性に鑑み、誰に何を謝罪し何を反省しどう責任を取るのかという質問が次々に来るので腹を据えておかねばならない。

6 おわりに

 問題解決は、現状→問題点→対策→実行の流れを基準に、事故等の特性に応じ経緯、あるべき姿、影響等を加味することで軸がぶれない対応をとることができる思うので参考にしていただけたら幸いである。

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