自衛隊が国民の生命と財産を守るのか?

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公開:2018年9月22日  修正:2018年12月20日

1 はじめに

 政治家やマスコミが「国民の生命と財産を守る」のは自衛隊の任務と言うことがあるが、違う。「国民の生命と財産を守る」のは警察の仕事である。

 ここでは、それについて説明する。

2 「自衛隊の任務」・「警察の責務」・「消防の任務」とは

 自衛隊の任務は、自衛隊法第三条に次のように記載されている。

(自衛隊の任務)
第三条  自衛隊は、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、直接侵略及び間接侵略に対し我が国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持に当たるものとする。

 また、警察の責務は。警察法第二条に次のように記載されている。

(警察の責務)

第二条 警察は、個人の生命、身体及び財産の保護に任じ、犯罪の予防、鎮圧及び捜査、被疑者の逮捕、交通の取締その他公共の安全と秩序の維持に当ることをもつてその責務とする。

 そして、消防の任務は消防組織法第一条に次のように記載されている。

(消防の任務)

第1条 消防は、その施設及び人員を活用して、国民の生命、身体及び財産を火災から保護するとともに、水火災又は地震等の災害を防除し、及びこれらの災害による被害を軽減するほか、災害等による傷病者の搬送を適切に行うことを任務とする。

3 自衛隊は何を守るのか

 自衛隊が守るのは、国民の生命と財産ではなく国というものの主権である。主権とは他国の意思に左右されず、自らの意思で国民及び領土を統治する権利である。

 国そのものを守ると丸くいったほうが解りやすいかもしれない。

4 おわりに

 自衛隊の仕事は、災害派遣の映像が圧倒的に多いので「国民の生命と財産を守るのは自衛隊」となりがちである。しかしそうではなく国の防衛、災害派遣、国際平和協力であり「国そのものを守るのが自衛隊」ということを知っておきたい。

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