自衛隊員のうちに取得できる免許等

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公開:2018年12月14日  修正:2018年12月25日

1 はじめに

 自衛隊の仕事は15の職種に分かれ次のような様々な仕事をしている。

 隊員は与えられた任務を遂行するために懸命に努力をするが、その技術的な裏付けとして必要になるのが免許・免状や資格である。

 ここでは、自衛隊員として勤務している間に取得できる主な免許等について記す。

2 共通の免許

 各部隊に共通して必要な免許は次による。

(1)各種車両運転免許

 自衛隊には大型・中型・小型車両と沢山の車がある。先ず、目的地に人や資器材を運搬しないことには何も始まらない。だから、自衛隊は独自に自動車教習所を持って精力的に運転手を養成する。

 普通、大型免許の受験資格は21歳以上で中型、普通、大特免許のいずれかを取得して3年以上の経験が必要とされるが、自衛隊は任務に欠かせないので適性さえあればチャレンジできる。

生物偵察車(陸上自衛隊HPより引用)

(2)けん引免許

 大型の器材を運用しようとするとそれにあった大きな電源や飲料水や炊事をするための水が必要となる。そのためには、大型自動車等で電源車や水トレーラーを引っ張るけん引免許が必要となる。

3 各部隊特有の免許等

 各部隊特有の免許等とは、部隊の任務が何であるかによってその任務に応じた技術的な裏付けを取らなくてはならない。

(1)大型特殊自動車免許

 戦車や装軌車などのように、キャタピラ式のものを運用する部隊は大型特殊免許が必要

戦車回収車(陸上自衛隊HPより引用)

(2)ヘリコプター操縦免許

 航空科部隊でパイロットになるためには操縦免許が必要

CH-47J(陸上自衛隊HPより引用)

(3)通信関係の資格

 通信科部隊等で無線、多重無線、有線器材を運用するために必要

(4)システム関係の資格

 システム開発隊やシステム通信部隊で情報処理業務を実施するために必要

(5)危険物を取扱う者の免状

 需品科部隊で燃料等を扱うために必要

(6)火薬類を取扱う者の免状

 武器科部隊で火薬類を扱うために必要

(7)整備を実施する者の資格

 全ての整備員に資格が必要というわけではないが、自動車整備などは整備士としての資格が必要

(8)医療を実施する者の免許

 衛生科部隊で医療を実施する者は医師、看護師、レントゲン技師等の免許が必要

1 1/2t救急車(陸上自衛隊HPより引用)

(9)調理師免許

 自衛隊の食事は、今では民間に委託しているところもあるがまだ、部隊の隊員が作っていることころもある。調理師免許は必須ではないが、そういう経験をした者が調理し免許にチャレンジして取得している。

(10)退職者が取得する免許等

 退職を数年後に控えた者が、希望によりクレーン、フォークリフト、玉掛、電気工事士などにチャレンジできるような制度がある。

4 おわりに

 取得したいと思う免許等が明確にあるなら、その業務を任務とする部隊に配属されるのが一番手っ取り早い。任務に直結する技術の習得は楽ではないが、給料を貰いながら取得できるのはメリットだ。

 そして、そういった免許等の取得に積極的な隊員は責任感も旺盛とみられ部隊での評価も高くなるだろう。ついでに、それが民間企業でも役に立つとなるともう食いっぱぐれはない。

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