もらい忘れ多し!死亡一時金の受給手続き方法

Pocket

公開:2018年10月26日  修正:2018年12月27日

1 はじめに

 死亡一時金は、第1号被保険者が何らの給付を受けることなく死亡したときにその遺族に支給するものである。これは保険料の掛け捨て防止の観点で支給される第1号被保険者の独自給付である。

 ここでは、死亡一時金の受給手続きの方法について説明する。

2 受給要件

 次の国民年金の受給要件を参照していただきたい。

3 遺族の範囲

 死亡一時金を受給できる遺族とその優先順位は次による。

配偶者 → 子 → 父母 → 孫 → 祖父母 → 兄弟姉妹

4 死亡一時金の額

 死亡一時金の額は、死亡した月の前月までの間に、第1号被保険者としての納付実績が何ヶ月分であったかを計算して定められる。その納付実績Nは、納付済月数A月、1/4免除期間B月、1/2免除期間C月、3/4免除期間D月、全額免除期間E月とした場合

N=A+B×3/4+C×1/2+D×1/4(保険料を払った分の合計)

で表される。

死亡一時金の額(万円)
36ヶ月以上180ヶ月未満 12
180ヶ月以上240ヶ月未満 14.5
240ヶ月以上300ヶ月未満 17
300ヶ月以上360ヶ月未満 22
360ヶ月以上420ヶ月未満 27
420ヶ月以上 32

また、付加保険料を36ヶ月以上納めているときは、8,500円が加算される。

5 不支給

 次の場合は支給されない。

  • 老齢基礎年金又は障害基礎年金の支給を受けている場合
  • 遺族基礎年金の受給権者がいる場合
  • 死亡日時点で胎児だった子が出生し、子又は配偶者に遺族基礎年金が支給される場合

6 申請

 年金請求書に必要事項を記載し最寄りの市区町村役場の年金担当窓口又は年金事務所で手続きをする。

7 おわりに

 死亡一時金はもらい忘れの多い年金だと聞く。請求をしないともらえないし、死亡一時金を知らないと請求もしない。おまけに遺族年金の請求時効は5年だが、この死亡一時金の請求時効は2年以内となっている。忘れないようにしよう。

GFPは人気ブログランキングに参加中です。

応援していただける方は下の四角いバナーをクリックして下さい。すると、ブログに10ポイントが加算されブログランキングが上がります。そして、また元GFPブログをよろしくお願いします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください