ライフプランを考えた保険加入が必要
公開:2018年8月6日 修正:2018年11月21日
1 どんな保障に備えるか
保険を考えるとき、先ず第一はどんな保険に入ろうかではなく、どんな保障にどのくらい備えるのかから考えよう。
大黒柱に万一のことがあり、遺族の生活費が必要なら死亡保障、怪我や入院で医療代が必要なら医療保障、葬儀代が必要なら死亡一時金といった具合に、それぞれ家族の状況に応じてどんな保障が必要なのかを洗い出す。
次に、責任の度合いについて、死亡保障については、結婚と同時にその責任が発生し(責任は黄色の部分)子供が生まれれば責任がさらに増大する。そして、子供が成長し我が家を巣立っていくことで責任は減少していく。
下図にどのような保障にいつ頃必要になるかをまとめると次のようになる。
このように、家族の状況に応じ(責任の度合いに応じ)保障を増減させることが大切である。
2 保険にはどんなものがあるか
保険の種類について、保険対象別に区分すると下図のようになる。
3 必要保障額はどれぐらいか
必要保障額について、保険対象別に区分し一例を示すと下図のようになる。
4 残された家族の生活費はどれぐらいか
生活資金は末の子が大学に入学するものとし、卒業する22歳までの生活資金が今までの生活資金の0.7倍、子供が巣立った以降は今までの生活資金の0.5倍くらいが必要とされる。
必要資金の内訳 | 必要額の算出 |
家族の生活資金 | 月間生活費×0.7×12ヶ月×(22歳-末子の現在年齢) |
配偶者の生活資金 | 月間生活費×0.5×12ヶ月×(末子が大学卒業時の配偶者の平均余命) |
子供の教育費 |
教育費用 |
子供の結婚資金 | 結婚資金の援助額(平均は150万円) |
整理資金 | 葬儀費用等(平均は300-400万円) |
負債返済金 | ローン等の借入金 (住宅ローンは団体信用生命保険に加入であれば不要) |
その他 | 相続税の費用等や緊急予備資金(月間生活費×3ヶ月) |
5 いくらの保険に入れば良いか
ここでAさん一家を例に概算で計算する。
(1)残された家族の生活費
末子11歳以降 |
末子22歳以降 配偶者59~87歳 |
|
生活費 | 2,310万円 | 4,200万円 |
教育費 | 1,550万円 | |
その他(結婚資金援助・葬儀等) | 700万円 | |
毎年の必要額 | 350万 | 170万 |
以上により、末子が11歳から大学を卒業する22歳まで毎年350万円必要
配偶者59歳(末子が22歳)以降、平均余命の87歳まで毎年170万円必要であることがわかる。
(2)いくらの保険に入るか
タンス貯金の場合と株式で運用して配当金が期待できる場合とで概算を算出する。
ア タンス預金の場合
保険金額:8,760万円①
イ 株式で運用し5%の配当(税金を差し引いて実質4%)が期待できる場合
①の式:2,310万円+1,550万円+4,200万円+700万円=8,760万円
② の式:350万円×8.7605≒3,070万円
③ の式:170万円×16.6631×0.6496≒1840万円
保険金額:②+③≒4,910万円
5%の配当は平成30年でみると数十銘柄はある。全3千銘柄の株式の1%ぐらいなので慎重に選んで行く必要があるが不可能な数字ではない。それさえ出来れば、タンス預金なら8,760万円の保険が必要なところ株式の配当で5%運用できれば4,910万円の保険があれば良いということになる。
6 まとめ
保険に加入する際は、家族の状況に応じ保障を増減させよう。また、さらに遺族年金が支給される場合や、そもそも預貯金や金などの資産がある場合、又は株の配当金等で運用ができる場合はその分を減額することもできるので覚えておこう。
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