私的保険は公的保険を補完するためにある!

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公開:2018年10月17日  修正:2018年12月17日

1 はじめに

 私的保険って必要ですかと聞かれたら。もし、あなたが1億円を持っていたら不要だと答える。また、全く資産が無いのなら必要だと答える。保険とは偶発的に起こる事故に対して経済的な損失を補填するものである。補填できる十分な財力があれば要らないがなければ要る。

 世の中には、無保険で車を乗り回して事故を起こしても財力の全くない者がいる。最低である。そうかと思えば、何でもかんでも保険に入り生活に窮している者がいる。これでは保険に守られているのだか苦しめられているのか判らない。

 ではどうすれば良いのか、あくまで公的保険が先ずあってそれを私的保険が補完するというスタンスで考えてみた。

2 我々の周りにあるリスク

 先ず、自分の周りにあるリスクは何かである。次のような問いかけをしたい。

  • 大黒柱が亡くなっても生活できるか?葬儀代はあるか?(死亡のリスク)
  • 病気や怪我になったとき治療は受けられるか?(病気・怪我のリスク)
  • 介護は必要か?(介護のリスク)
  • 家財や建物が火災になってもなんとかなるか?(火災のリスク)
  • 他人に傷を負わせたり他人の物を壊したときは賠償できるか?(個人賠償のリスク)
  • 車で自分の責任で事故を起こしたときに賠償できるか?(自動車事故のリスク)

 ここで、葬儀代ぐらいなら大丈夫ということであれば自分のリスクを預貯金等で補填することができるわけだし、車には全く乗らないならリスクそのものが無いので保険に入る必要性はどんどん無くなっていく。反対に、貯蓄は無いが車にはどうしても乗りたいというのなら保険は絶対に必要である。

3 リスクの分析と評価

 リスクの損害規模、影響の大きさ、そして発生確率等を考慮するとともに忘れてならないのは公的保険の存在である。それを表にしてみた。

リスク

損害規模

・影響

発生確率

公的保険

死亡

100%

年金保険

病気・怪我

大もあり

70代以降増加傾向

医療保険(高額療養費制度もある。)

労災保険

失業

大もあり

失業率3%程度

雇用保険

介護

親がいれば発生

介護保険

火災

大もあり

なし

個人賠償

大もあり

自動車事故

大もあり

公的保険の概要は次による。

リスク

公的保険

保険の概要

死亡

年金保険

遺族年金(参考記事 遺族年金の受給手続きについて)

https://motogfp.net/21452izokunen/

病気・怪我

医療保険

公的負担7割

自己負担限度額(一般所得者の場合)

8万100円+総医療費が26万7000円を超えた部分の1%

(下図参照)

労災保険

負傷、疾病、障害、死亡時に所定の保険給付

失業

雇用保険

一般の受給資格者(10年勤務)で基本手当120日分

介護

介護保険

公的負担9割(一定以上の所得で8割・7割)

火災

公的保険なし

個人賠償

自動車事故

4 リスクにどう備えるか

 私的保険は、あくまでも公的保険の補完が目的である。3項に一般的な表を載せたが、これを自分用に修正する。実際に必要な保険は一人一人全く異なるし、同一家族でも子供の出産や成長、車や家の購入などで変わってくるはずである。

 そして公的保険の補完が必要かどうか。必要であるならば預貯金でするのか、私的保険でするのかを検討する。また、公的保険の無いものはリスクが無いものを除いて私的保険を検討すべきであろう。

5 おわりに

 公的保険の概要を自分で理解し、無料の保険相談などで私的保険の必要性を質問してみるのも良いだろう。時間があれば、一カ所では無く何カ所か回ってみれば必要な私的保険がみえてくると思う。

 

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