不動産を購入する前の最低限のチェック
公開:2018年10月9日 修正:2018年12月24日
1 はじめに
バブルの頃、どんな土地を買っても上がって儲かるといった時代に、電話で買って行ってみたら原野だったというような話が良く聞かれた。最近は、そんなひどい話は聞かなくなったが、今でもインターネットの広告だけで不動産を買ったりすると、騒音や悪臭がひどいとか権利関係の落とし穴があって希望する家が建てられないといったトラブルがある。
ここでは、不動産を購入するにあたり、最低限チェックすべきことを書き記す。
2 周辺環境
先ず実際にその物件の周辺を歩いて自分の目で確かめよう。
- 駅やスーパー、学校などの毎日使う経路上で何か問題は無いか。不動産広告で「駅から何分」といったような文言を見かけるが、これは1分歩いて80mとした計算であり、開かずの踏切や坂道の勾配などは考慮されていない。
- 家の周りの騒音や臭いはどうか。騒音は時間によって、臭いは風向きによってかなり違うので曜日や時間を変えて行ってみる。
- 河川や山の近くの物件では、自然災害の可能性について、市のハザードマップ等で確認する。
- 対象物件に面している道路の幅が4m以上あるか。建築基準法では、原則として幅員が4m以上ないと道路として認められない。4m未満の場合はセットバックすることになる。
3 地形、眺望や日照
物件の場所に立ってみて、周囲を確認してみよう。
- 思っている建物が建てられるか。地形上の問題や電信柱等隣接する施設の影響が無いか。
- 期待した眺望や日照が得られるか。南側に高い建物等が無いか。
- 隣との境界が明確になっているか。なっていないのなら売り主側の責任で確定してもらう。
4 権利関係
対象物件にどのような権利が設定されているのかを確認する。
- 取引の相手が対象不動産の正当な所有者であるのかどうか登記簿で確認する。
- 登記簿に賃借権や抵当権が登記されたままになっていないか。賃借権や抵当権が残っていると所有権を移転しても完全に取得したことにはならないので注意が必要だ。
5 おわりに
対象物件や周辺住民に絡むネガティブな質問はやりにくく、売り主側もできれば触れて欲しくない部分である。重要事項説明書にも水害履歴や近隣関係のことまでは書かれていない。
しかしながら買主としても一世一代と言っていいくらいの大イベントであり、買ってから後悔はしたくない。であるからこそ、現地に何度も行って自分の目耳鼻で感じることが大切である。
また、最近は、物件周辺の調査をしてくれるような仲介業者もあるらしいが、色んなアンテナを張って危険を回避していただきたい。
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