不動産会社の嘘に対応する方法
公開:2018年10月29日 修正:2018年12月24日
目次
1 はじめに
家を購入するときのこと。子供が中学校に上がるタイミングで家を買おうと2~3年の歳月をかけ家族であちこち見て回りいい加減疲れていたとき、女房の実家の近くに良い物件を見つけた。話はとんとん拍子に進み契約書を交す段になってなんか違和感を感じたのである。敷地面積が聞いていた110平米では無く101平米になっている。
ちゃぶ台をひっくり返そうかとも考えたが、また一から探すのも骨が折れる。義理の両親に近くに来ると喜んでもらっているという手前もある。それなら価格を下げさせようかとも考えたが、「価格は見た目でお客様が決めてください。」みたいな交渉で決めた価格だった。釈然としないが不満を口にはしたものの最終的には飲み込んだ。
不動産会社はたまにこうした嘘をつく。他にも色々あるはずだと思ったので、なぜ・どんな嘘をつくのか調べその対応方法について考えた。
2 なぜ・どんな嘘をつくのか
「彼を知り己を知れば百戦危うからず」は孫子の兵法である。彼についても我についても情勢をしっかり把握していれば、何回戦っても破れることはないということなので、不動産会社について知ろう。
(1) 不動産業界の報酬体系と給与体系
私自身今の家にたどり着くまでに色々な不動産会社の営業所で話を聞いて現地を案内してもらった。当然契約になっていないときは1円も払っていない。業界の報酬体系は完全成功報酬なのである。同様に、不動産業界の営業マンは歩合給のところが多い。一件も契約が取れなければ生活は苦しいが、何件か取れれば大金が給与として手にできる。
つまり、契約が取れなければ話にならないから、契約を取るための嘘混じりの言葉を連発するのである。
(2) 契約を取るための言葉(嘘)
少し調べただけでも沢山出てきたが、だいたい次のような言葉である。
項目 |
契約を取るための言葉(嘘) |
備考 |
物件を探すとき |
気に入った物件を問い合わせたときは空き室で、店舗に行くと埋まっている |
他の物件を紹介する嘘 |
他の不動産会社から物件の問い合わせがあっても商談中と断り、自力で売買契約を目指す |
囲い込みをするための嘘 |
|
物件を見学したとき |
他のお客さまも検討中です |
早く決めさせるためのあおり |
早く決めないとすぐ無くなりますよ |
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見学に来た人の数を水増しする |
||
消費税増税前ですよ |
増税後の方が価格は安い |
|
騒音や臭いは全く気にならない |
個人差あり |
|
ローンの説明をするとき |
私は元銀行員です |
信頼度アップのための方便 |
3 我々はどう対応すべきか
契約を取るための言葉が嘘であったときに、それが重要事項説明書に載っているような項目の嘘なのか、それともリップサービスに近いような個人差のある項目の嘘なのかである。
前者の場合は勿論違反なので、損害賠償を求めるか監督官庁に相談して指導を求めれば良いであろう。後者の方は、「不動産を購入する前の最低限のチェック」にも記述しているが、人生最大の買い物をしようとしているのだから、自分の目耳鼻で感じておくことが大切だと思う。
不動産会社の過去の処分歴を知るなら国土交通省ネガティブ情報等検索システムというのもある。処分歴がないからといってそれが良い不動産会社ということにはならないが最低限の足切りはできそうである。
また、2項に書いたような言葉を連発するような担当者を信用しないことである。
4 おわりに
今になって思えば、敷地面積とかの重要事項が違っていれば損害賠償を求めるぐらいの気持ちで望むべきだったとも思うが、そのときはまさかという驚きと腹立たしさで頭が混乱し、対処の仕方も判らず諦めて飲み込んでしまった。
今ならそんなこともあろうかと重要事項に関するものはメモでも資料でもメールでも証拠となりうるものを残しておく。そして、前提条件が違った場合にはそれを理由にとりあえずちゃぶ台をひっくり返す。さらに弁護士相談(1時間なら5千円程度)を受けつつ相手の出方を見るだろう。少なくとも敷地面積減少分に見合った契約金額低減ぐらいは期待したいところだ。
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